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ペットとの暮らし

お散歩について

 犬を飼っていると日常的にお散歩に行くと思いますが、「何でお散歩が必要なのか」や「お散歩中に潜む危険」「上手な子犬のお散歩デビュー」についてご紹介したいと思います!

犬のお散歩って何で必要なの?

運動とエネルギー発散のため

 犬はもともと活動的な動物です。よく「○○(犬種)は体が小さいから散歩は必要ない」という話しを耳にしますが、どんな犬種でも運動がまったく必要ないということはありません。エネルギー発散不足が吠えやイタズラなどの様々な問題行動の原因になっていることもよくあります。また、小型犬でもある程度の運動をさせてあげないと筋力が衰え関節に負担がかかってしまったり、シニアになったときに早くに寝たきりになってしまいます。なので、その子に見合った運動をさせてあげましょう。

気分転換のため

人間も毎日一日中ずーっと家の中にいると、気分が落ち込んできたり塞ぎ込んだりイライラしがちになったりすると思います。それは犬も一緒です。お散歩に出て外の空気に触れ、いろんな匂いを嗅いだり音を聞いたり物を見たり様々な刺激に触れることで、脳が活性化され気分転換をすることができます。

社会化のため

 子犬の時期のお散歩は「社会化」のための大切な時間でもあります。子犬のうちに日常的にお散歩でいろんな刺激に慣れている子は、成犬になってからもいろんな刺激を平気で受け入れてくれる子になりやすいです。逆に社会化不足になってしまった子は、臆病で警戒心が強い子になりがちです。
 成犬になってからも継続的な社会化は必要です。子犬の時期に経験して慣れたことでも、その後ずっと経験することがなければ少しずつ忘れていってしまいます。人間社会の中で犬が幸せな生活を送るためにも、社会勉強のためにお散歩をさせてあげましょう。

よくある質問:お散歩ってどのくらい行けばいいの?

Q.うちの子、犬種は○○なんだけど、お散歩はどのくらいの時間行けばいいの?

A.明確な決まりはありません。
 理想は「犬が満足するくらい」ですが、時間が無い日は15分程度、時間がある日はゆっくり1時間くらい、天気が悪い日はお散歩はお休み、くらいにランダムでもかまいません。もし目安や目標が必要であれば、朝晩30分程度と考えてもらえるといいと思います。 獣医さんからの指示や、関節や心臓に心配のある子は無理をしないようにしましょう。
 毎回コースを変えて飽きないようにしてみたり、公園に寄って少しボール遊びをすれば、短時間でも充実したお散歩になりますよ!

子犬のお散歩デビュー

1.抱っこでお外デビュー

スリングで抱っこ散歩 混合ワクチンの接種が終わる前は、地面を歩かせたり外で遊んだりすると感染症にかかってしまう可能性も。しかしワクチン接種が終わるまでまったく外に出さないでいると、「社会化」ができず家の外の様々なものを怖がる臆病な子になってしまいます。
 子犬をおうちに迎え新しい環境にも慣れてきたら、混合ワクチン接種が終わる前でも、地面には下ろさず抱っこで「お外デビュー」をして、早めに外の世界に慣らしていくようにしましょう。そのときにごほうびのおやつやフードを与えながら抱っこ散歩をしてあげれば、もっとお外を好きになってくれるはず♪
 スリングがあれば抱っこ散歩も楽チンです!

2.家の中でお散歩の練習をスタート

室内でお散歩の練習 混合ワクチンの接種も進みお散歩デビューが近くなってきたら、家の中でお散歩の練習を始めましょう。
 特に首輪や胴輪・リードには予め慣らしておかないと、いざ散歩デビューしてみたけど首輪やリードの刺激が嫌で歩かない…なんてこともあります。まず最初はご飯の時間や一緒に遊ぶ時間など、犬が何かに集中できるときだけ首輪をつけてみましょう。気にしなくなったら次はリードもつけてみてください。首輪とリードに慣れたら次は一緒に歩く練習をしてみましょう。飼い主さんの隣を歩くように、ごほうびで誘導してみてください。
 実際にお散歩に出るとリードが木の枝に引っかかったり、脚に絡まったり、引っ張られたりといろんなことがあります。スムーズにお散歩デビューできるように、予めそういった刺激に慣らしておきましょう!

3.ワクチン接種終了後、お散歩デビュー

お散歩デビュー ワクチン接種が終了して獣医さんからOKがもらえたら、ついにお散歩デビューです。
 飼い主さんはしっかり犬の様子を見てあげてください。好奇心旺盛で元気いっぱいな子は、お散歩に夢中になりすぎたり周りが見えなくなりがち。フラフラと道路に飛び出しそうになったり、気になるものを何でも口に入れたりと危険もいっぱいあります。
 逆に怖がりですぐに立ち止まったり座り込んでしまう子は、リードを引っ張って無理に歩かせたりせずに、時間をかけてゆっくりお散歩に慣れさせてあげましょう。ごほうびのフードやおやつをあげてみたり、リラックスできるように「大丈夫だよ」と優しく声をかけたり体を撫でてあげて、緊張がほぐれるようにしてみてください。

公園で遊ぶ時は

虫よけ、抜け毛対策に洋服を

虫よけ、抜け毛対策に洋服を 洋服を着せてあげるとノミやダニなどの虫や、落ち葉や泥などの汚れが着くことをある程度防ぐことができます。また、洋服で抜け毛の飛散も抑えることができます。公園を利用する他の方への配慮として、抜け毛対策もしっかりとしましょう。

リードはしっかりつけましょう!

ロングリードをつけて遊ぼう 日本ではドッグラン以外の公共の場で犬をノーリードにすることは原則禁止されています。ですが、公園などで犬をノーリードにし、トラブルや事故になってしまうようなことが、残念ながら多発しニュースでも取り上げられています。たとえトレーニングをしっかりとしていて普段は飼い主さんの指示に従える子でもノーリードは危険です。どんな犬でもなにかの拍子に飼い主さんの指示を聞けなくなくなってしまう可能性はあります。公園で遊ばせるときもロングリードや伸縮(フレキシ)リードはしっかりとつけて遊ばせましょう!

お気に入りのおもちゃで遊ぼう!

お気に入りのおもちゃで遊ぼう せっかく公園に行ったならお気に入りのおもちゃでわんちゃんと一緒に思いっきり遊びましょう!広い場所で思う存分運動させてあげれば、エネルギー発散・ストレス解消になります。お外がちょっと苦手な子も、お外で楽しいことがあれば苦手克服にも繋がっていきます。
 遊ぶときは周りの状況にも注意しましょう。ロングリードが人に絡まり転ばせてしまったり、急に子供を追いかけたり飛びついたりなど事故が起きる可能性があります。ロングリードの届く範囲内に他の人が居るときは遠慮するなど、飼い主さんが周囲の安全にも配慮をしてください。

お散歩中のトラブル・危険を回避しよう

1.リードの長さ

リードの長さ リードをいっぱい伸ばして使うと、腕も含めて1.5mほど犬との距離ができてしまい、交差点での出会い頭の事故や道路への飛び出し、ひろい食いの危険性が上がってしまいます!犬との距離が遠ければ遠いほど、対応が間に合わなくなってしまいます。何かあったときに素早く対応できるようにお散歩中はリードは短めに持つように心がけましょう。

2.暑さ・寒さ

 犬は基本的に暑さに弱い動物です。人よりも地面に近い犬は、地面の照り返しの影響も強く受けてしまうため、人の体感気温よりもかなり暑く感じています。夏場のお散歩は日中を避け、早朝や日が落ちた後の涼しい時間帯に行きましょう。お散歩に出る際には飼い主さんがまず地面に触ってみて、地面が熱くないか確認してあげてください。
 寒さには強い犬種も多いですが、体の小さい小型犬や毛が短い・少ない犬種は寒さも苦手な子が多いです。洋服などで寒さ対策をしてお散歩に出ましょう。

3.時間を決めない

 散歩に行く時間を毎日同じ時間に決めてしまうと、犬もその時間を覚えて催促をするようになることがあります。少しの催促なら可愛いものですが、散歩に連れて行ってくれるまでずっと吠え続けるようになってしまうと、近所迷惑などの大きな問題に発展してしまうことも。そうならないように、お散歩に行く時間はある程度ランダムにすることをおすすめします。

4.犬にとって危険な植物

犬にとって危険な植物 ウメやアジサイ、チューリップなど、お散歩中によく見かける植物の中には、摂取量によっては犬が死んでしまうほどの毒性を持った植物が多くあります。他にも植物には除草剤などが付いている可能性もあるので、お散歩中に犬が口にしないように注意しましょう。

5.犬同士のトラブル

犬同士のあいさつ ウチの子は犬好きでも、相手のわんちゃんは犬が苦手な子かもしれません。犬同士のトラブルを防ぐために、あいさつをさせる前に「あいさつさせても大丈夫ですか?」「近づかせてもいいですか?」とお相手の飼い主さんに聞いてみてください。

6.夜のお散歩

夜のお散歩 →の写真に写っている犬が見えますか?夜道のお散歩は飼い主さんが想像している以上に周囲から犬の姿が見えづらくなり、事故の危険性が上がります。セーフティライトを着けたり、犬に明るい色の洋服を着せたりして周囲に犬の存在を知らせましょう!また、犬は道路の端を歩かせ、道路に飛び出ることのないようにしましょう。

こだわってみると意外と奥が深いのが「犬のお散歩」です。ちょっとの工夫と意識でよりお散歩が充実してくると思います。ぜひ愛犬とお散歩を楽しんでください!