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甘がみについて

甘がみについて

 こんにちは!わんちゃんの甘がみはドッグトレーナーが各店でしつけ相談をしていても、よく相談を受けるお悩みのひとつです。そこで、「甘がみ対策」と「甘がみをする子にオススメのグッズ」についてまとめてみました♪
※甘がみとは・・・ここでは「噛みちぎることを目的とせず、弱く噛むこと」を甘がみとします。また、甘がみの対象は他の犬や物の場合もありますが、今回は人に対する甘がみを取り上げます。

なんで甘がみするの?その理由と正しい対処方法

1.甘がみが遊びになっている 遊んでほしくて甘がみする

 子犬のときはなんでも楽しくなってしまう時期でもあります。動く人の手にじゃれついてみたり、服のすそを引っ張ってみたりしているうちに、人の手や服を甘がみすることを覚えてしまいます。

 子犬が甘がみすることを、叱ることで止めさせるのは簡単ではありません。叱るにも声で叱ったり、口を押さえたり、口の中に手を突っ込んだり、身体をひっくり返したり…といろいろな方法があります。ですが、わんちゃんの性格にもよりますが、そうやって人に叱られることを楽しんでいるわんちゃんもいます。叱ったあとわんちゃんが尻尾を振っていたり、もっと甘がみをしてきたり、ずっと叱っているのに甘がみが治まらない場合は、わんちゃんが叱られていることを理解していなかったり、叱られていることを楽しんでいる可能性があります。中には「甘がみすればかまってもらえる!」と思って退屈だとわざと噛んでくるわんちゃんもいます。

 甘がみをやめさせるためにまず大切なことは「予防」することです。

  • 顔や首周辺はさわろうとすると甘がみしようとする子が多いです。顔周りなどをさわるときは注意しましょう。
  • 素早く動く手は、わんちゃんが興味を示し噛まれやすくなります。わんちゃんの目の前で甘がみを誘うような動きはしないようにしましょう。
  • 退屈したわんちゃんが飼い主さんを甘がみしてくる場合は、予めかまってあげられないときはサークルに入れておくようにしましょう。 …など

 これらの予防をしても甘がみをしてくるときは、わんちゃんを「無視」することをオススメします。人にかまってほしくて甘がみをするわんちゃんに対して、甘がみした後もかまったりすることは「甘がみすればかまってもらえる」と教えていることと同じになります。そうではなく、甘がみした後にかまうことをやめる、わんちゃんを無視することで「甘がみするとかまってもらえなくなる」と教えることができます。いかにうまく無視するかが大切なポイントですが、見たり声をかけたりせずに「わんちゃんが存在しないかのように振る舞う」と、わんちゃんにとっても「甘がみはいけないことなんだ」と伝わりやすくなります。

2.お手入れやさわられることが嫌なとき

 遊びたいときだけではなく、お手入れが苦手だったり、さわられること自体が苦手な場合にもわんちゃんは甘がみをします。

 そういった場合、嫌がって抵抗しているのを無理矢理しようとすると、わんちゃんはどんどんお手入れに対する苦手意識が強くなってしまい、最初は甘がみだったのがだんだん本気で噛んでくるようになることがあります。また、一度わんちゃんの中で苦手意識がついてしまうと、その苦手意識を払拭するのには時間がかかってしまいます。なので、「我慢しなさい!」と言って無理矢理お手入れなどをしないようにしましょう!

 お手入れや体をさわられることは、苦手意識を持ってしまう前から、おやつなどを使いながら優しく慣らすことをオススメします!おやつをかじらせながらわんちゃんが嫌がらない程度に体をさわったり、お手入れをして慣らしていきましょう。「お手入れ=楽しい・嬉しい」という良いイメージを持たせてあげることで、抵抗による甘がみを予防することができます。

3.歯の生え変わりに伴う「歯のムズムズ」

 わんちゃんは早い子で生後4ヶ月頃から歯の生え変わりが始まります。乳歯から永久歯に生え変わるときは、歯茎がムズムズします。そのために歯の生え変わりの前後には何かと噛みたがるようになり、人の手などを甘がみすることがあります。その場合は永久歯に生え変わるとムズムズが治まり甘がみをしなくなることもあります。

 ですが、子犬の歯の生え変わりの時期に限らず、基本的に大多数のわんちゃんは「物を噛みたい欲求」を持っています。その欲求をしっかり発散させてあげないと、人の手を甘がみしたり、家具などをかじったり、という困った行動をしてしまいます。なのでわんちゃん用の噛むおもちゃなどを与えて「噛みたい欲求」を発散させてあげましょう。

 甘がみは、「子犬だから」「そのうち治るでしょ」と思って放置しないようにしましょう。子犬のうちは噛まれても大して痛くないので、噛まれても「まあいいか」と思って甘がみさせたままにしておくと、わんちゃんは「手は噛んでいいものなんだ!」と勘違いしてしまいます。そうではなく、甘がみの原因に合った正しい対処をして、人の手は噛んではいけないものなんだということを子犬のうちからしっかり教えていくようにしましょう。

甘がみする子にオススメの用品

1.エナジーロープ

こんな子にオススメ!

  • 遊びたくて甘がみする子
  • 興奮してくると甘がみする子

遊びたくて甘がみする子は、しっかりと遊んでエネルギーを発散させてあげましょう!
遊ぶとき小にさいおもちゃを使うと興奮も相まって間違って手を噛んでしまうので、エナジーロープのような大きなおもちゃで遊ぶと安心です。

遊び方のポイント
  • わんちゃんは動くものに反応しやすいので、わんちゃんが追いかけたくなるように上手に動かして遊びに誘いましょう♪
  • 上手に遊んでいるときに「いいこ!」「そうそう!」と声をかけてあげることで、わんちゃんのテンションも上がって楽しく遊べます。
  • おもちゃを離してもらうときは、エナジーロープを短く持って動きを止めるとわんちゃんが離しやすいです。おやつと交換で離す練習もしておくのをオススメします。
  • もしも遊んでいる最中に手を噛んだときは、すぐに遊びをやめてください。そうすることで手を噛むと楽しいことが終わってしまうと教えることができます。

左右に動かして遊びに誘います。

左右に動かして遊びに誘います。

取り上げるときは短く持って動きを止めると、わんちゃんは楽しくなくなり離しやすくなります。

2.ガマボーン、ナイラボーン、マローボーンなど噛むおもちゃ

こんな子にオススメ!

  • 歯の生え変わりの時期の子
  • 何かと噛みたがる子

 噛むおもちゃにもいろいろな種類があります。ナイロン製や木製、ポリプロピレン製、ゴム製、ロープなど様々な材質のものがありますが、どの材質が好きかはその子によって違うので、いろいろ試してお気に入りのおもちゃを見つけてください♪
 木製やロープのものは壊れやすいので、噛む力が強く壊しやすい子が使うときは誤飲に注意してください。噛むおもちゃに執着して与えたらずっと噛み続ける子は、歯茎などに傷がついてしまうことがあります。そういう子には与えっぱなしにはせず、適度なところでおもちゃを回収するようにしましょう。

アストロボーン

フェッチ

3.コング

こんな子にオススメ!

  • お手入れが苦手な子

 「お手入れが苦手な子は、おやつを使いながら慣らしてください」とお話しましたが、おやつにがっつく子だと指ごとかじられて痛い、ということもあります。そういう場合にはコングをオススメします!コングの中にコングペーストを入れてあとは舐めさせるだけで、指をかじられる心配なくお手入れを練習できます。コングを足で踏んだり、膝に挟んで固定し、わんちゃんに舐めさせれば両手を使ってお手入れすることもできます!

4.知育トイ全般

こんな子にオススメ!

  • 退屈すると噛んでくる子

 退屈すると甘がみしてくる子には、知育トイでの一人遊びをオススメします。知育トイは頭を使いながら遊ぶので、わんちゃんが疲れやすく、余分なエネルギーの発散にもなります。ほっておくと退屈で甘がみしてくる子は、目を離すとき・かまってあげられないときはサークルに入れて知育トイで一人遊びをさせてあげましょう♪

 知育トイもいろいろ種類があります。毎回同じ知育トイを使っていると、わんちゃんもやり方を覚えて飽きてしまうので、何種類か用意してローテーションを組んで使うことをオススメします。また、知育トイにも難易度があるので、最初はコングやツイストなど易しめな知育トイを使い、少しずつピラミッドやワグルなど難しめなものにレベルアップしていきましょう!

コング

ガジィートレジャー

ビジィバディツイスト

ピラミッド

 さて、今回は「甘がみ対策」でしたが、甘がみにも原因がそれぞれあり、その原因とその子に合った対処をしていかなくてはいけません。文章だけでは伝えきれないことがたくさんあるので、ぜひドッグトレーナーに直接質問をしていただければ幸いです♪