ワクチンと避妊去勢手術について
こんにちは!今回のテーマは犬を飼い始めたら必ず行うワクチン接種や、考えておきたい避妊・去勢手術について紹介します!
記事の見出し
ワクチンについて
そもそも“ワクチン”とは何でしょうか。
“ワクチン”とは弱毒化した微生物や、微生物の感染性を消失させたものを実際に動物の体内に打ち込むことで、動物の身体に免疫を作り、事前に病気から動物の身を守るものです。
しかし、動物の身体に異物を投与するわけです。ワクチンを打った後に接種部位が腫れたり、元気や食欲がなくなったりするのはそのためです。稀ではありますが場合によってはアレルギー反応が起き、重度なものだと生死に関わる場合もあります。ワクチンの種類が多ければそれだけアレルギー反応も起きやすくなります。
だからこそ、きちんと獣医さんと相談しつつ生活環境を考慮したうえで、その犬に合ったワクチンを選択しましょう。
ワクチンを打つ時期
そもそも野生下ではワクチンは打てません。産まれたばかりの子犬にも打つことはできません。ではどのように身を守るのか。実は母犬からもらう母乳(特に初乳)から抗体をもらい受けているのです。
ではワクチンはいつ打つのか。これはきちんと担当の獣医さんと相談をしてください。その犬の生活環境や状態によって打つ時期や回数が変わってくるでしょう。多くの場合、生後6週齢頃に1回目のワクチンを打ち、その後3~4週齢毎に2回目、3回目と打っていきます。3回目を打ち終わると、その後は1年に1回ずつ打っていきます。
ワクチンの種類
みなさんが主に耳にするワクチンは「狂犬病ワクチン」か「混合ワクチン」のどちらかだと思います。
「狂犬病ワクチン」は法律で定められており、犬の飼育者は1年に1度、必ず接種することが義務付けられています。狂犬病とは人を含む多くの哺乳類に感染し、ほぼ確実に死に至らしめる、日本以外の国では今でも猛威をふるっている病気です。万が一、海外から病原菌が持ち込まれても犬が感染しないよう、必ず接種させましょう!
「混合ワクチン」は義務でこそないものの、ジステンパーやパルボといった最悪死に至ってしまうような病気から犬の身を守れるため、多くの病院で接種を勧めています。「混合ワクチン」は製薬会社によって、3種・5種・8種のように数種類に分けられています。これは入っているワクチンによって予防できる病気が違い、その種類と数によって製薬会社が区分しているためです。
ワクチンの中に入っている種類が多ければ多いほど多くの病気を予防できるため一見効果的に思えますが、生活環境や体質によっては多くの種類のワクチンを接種することで不必要に身体に負担を強いる場合があるので、獣医さんとよく相談して接種してください!
避妊・去勢手術について
最近では少しずつ避妊・去勢手術をする飼い主さんが増えてきました。犬の行動面だけでなく、健康にも繋がる避妊・去勢手術。今一度、メリット・デメリットについて確認しておきましょう!
避妊・去勢手術のメリット
去勢手術(男の子)
- ・病気の予防精巣腫瘍や停留睾丸による病気を予防できる。
- ・ストレスからの解放発情期のメスの匂いを嗅ぎつけても反応を示しにくくなる。
- ・マーキングの予防犬のマーキングを予防できる。
- ・攻撃性の低下人間への攻撃や他個体とのケンカをしにくくなる。…など
避妊手術(女の子)
- ・病気の予防乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの病気を予防できる。
- ・ストレスからの解放生理前後のイライラ、発情による出血、発情中の行動制限などからの解放。
- ・不必要な妊娠を防げる「いつの間にか妊娠した」を防げる。…など
避妊・去勢手術のデメリット
- ・子孫が残せなくなる
- ・全身麻酔のリスク
- ・ホルモンバランスが崩れ、太りやすくなる
ある研究のデータによると最初の発情期を迎える前におこなう避妊手術による乳腺腫瘍の予防効果は95%以上という結果も出ています。また、手術によって摘出してしまう精巣や子宮の病気はほぼ完璧に予防できると言っていいでしょう。
また、高齢になってからの手術は全身麻酔などによって身体にかかる負担も大きくなってしまいます。手術によって予防できる病気は、元気な若いうちにおこなってしまうことをオススメします!
避妊・去勢手術にはメリットもデメリットもあります。手術をするかしないかは、ぜひご家族とかかりつけの獣医さんと話しあって決めてください。